2011年7月18日月曜日

シューベルトのオペラ

またオペラを観てました。DVDです。
詳しい内容のあらすじは他にゆずります。


1作目「セリビアの理髪師」 ロッシーニ作曲
原作を書いたのはボーマルシェ。
実は今、オーストリア出身ユダヤ人作家・シュテファンツヴァイク、中野京子訳の
「マリーアントワネット」を読んでいるんです。夜寝る前にチマチマ読んでいるので
ようやくフランス革命が起こったところです。このなかでボーマルシェの暴露本が革命の
火種になったことが描かれているんですよね。ウィーンではマリアテレジアを怒らせて
14日間の禁固刑になったボーマルシェ。しかし、フランスでは口封じのために王宮から
お金をもらう。海外に逃げて再び王宮の暴露本を出してもうけるような奴だったそうな。

それは置いといて。。
フィガロの結婚の前段階のお話。
こんなにドラマティックに恋しちゃってるアルマビーラ伯爵とロジーナなのに、フィガロの
結婚になったら冷めた夫婦になっている。夫婦なんてそんなもの?いや、男なんて・・・かな。

この曲は男性の出演者が多いです。だからメゾソプラノのロジーナと女中の歌以外は
バリトンかテノールで、この2重唱が良い味だしてます。
ロジーナ役のメゾソプラノはヴェッセリーナ・カサノヴァさん。来日したこともあるそうで、
女優のようなしぐさがうまいです。歌もすばらしいです。
フィガロ役の有名なアリア「町のなんでも屋」は、初めて聞いたのですが、へんちくりんな
歌ですね・・・その時代は理髪師は刃物を扱うから外科医のような仕事もしていたそうですね。
解剖学講義を理髪師にしている絵もありますし。アルマビーラ伯爵と歌う「金属の歌」という
のは結局俺はお金が大好きみたいな歌なんですね。金属っていう単語から想像できません
でした・・・


2作目「アルフォンソとエストレッラ」 シューベルト作曲
シューベルトさん!歌曲の王なのに、そういえばオペラ書いてなかったねー
そうじゃないのですよ。当時は営業力がないとお金のかかるオペラを上演してくれる
劇場なんてそうそうなかったのですよ。内容がすばらしくてもね。後ろ盾がないとね・・・
というわけで貧乏で営業能力のないシューベルトさんのオペラは埋もれてしまったとさ。

あと、心に残るというガツンとくる歌がないとなかなか聴衆に覚えてもらえない。
モーツァルトとかロッシーニみたいに。そうすると聴衆にウケル。でもシューベルトさんの
オペラは能面のように平均的で、また、レチタティーヴォがなく、歌のなかにそれが入り
込んでいるせいか凹凸のない仕上がりになっている感じがある。
ストーリーの説明も歌というのは、ワーグナーのオペラでもある。
シューベルトさん、さきどり?

この作品をみてて、モーツァルトの魔笛を思い出させる。
息子のアルフォンソが父フロイラからもらった首飾りをお守りにするところが、なんとなく
「魔笛」の魔笛やグロッケンシュピールを思い出す。それをたまたま出会ったどこの人間
かもわからない(実は国王の娘エストレッラなんだが)女性にあっさりあげてしまうのも
なんだかな。そうそう、エストレッラとアルフォンソの出会いも「魔笛」のタミーノとパミーナの
出会い、パパゲーノとパパゲーナの出会いを思い出させる。
シューベルトさんは多分魔笛を知ってただろうから少し拝借したのかな。

このDVDは2004年のイタリアカリアリ歌劇場でのライブ収録。
出演者がすごいのです!
エストレッラ(王の娘)・・・エヴァ・メイ
フロイラ(父)・・・マルクス・ウェルバ
アルフォンソ(息子)・・・ライナー・トロスト

このエヴァメイさんは深夜の音楽会の番組で歌曲コンサートの収録を見てファンになりました。
ウィーン歌劇場で後宮からの逃走でデビューしてコンスタンツェ役で有名です。
マルクスウェルバさんはサントリーホールのオペラ、ダポンデ三部作の全てに出ていた
方です。ドンジョバンニとフィガロの結婚は観にいきました。とてもすばらしいバリトン歌手
です。年末にパリに行く計画をたてているのですが、その時期にシャンゼリゼ劇場で魔笛
が上演されるそうなんです。なんとパパゲーノ役がマルクスウェルバさんなんです。サント
リーホールで出会い、パリで再会!なんて素敵です。まだパリ行きは予定なんでどうなるか
わかりませんが・・・
ライナートロストさんは来日されたこともある有名な方だそうですね。
でもこれ、実際の歌手の年齢は父と子が逆でしょうね・・・

はじめからフロイラの美しい声で圧倒されます。
セリビヤのような寝る暇はありません・・・

確かに、このオペラはレチタティーヴォをいれたほうがいいような気がします。
なんか、状況説明を歌にすることに無理してる感があるんですよね。
それぞれの歌手の歌があまりにうまいので、棒読みのような歌の箇所(たぶんここの
ところがレチタティーヴォ)が悪目立ちしている感が否めません。
シューベルトさんのオペラがちゃんと上演されてれば、あ、これはいけないなって気づけた
のかな・・・
この演出では状況を説明するのに人形劇をつかってました。日本の文楽みたいなものです。
これがまた黒子さんのうまいこと。人形も人間の動きのように関節もうまくまがります。
でもDVDだから人形劇の映像が常に写されているわけではないので、生でみてみたいな
って思いました。

カリアリ歌劇場はイタリアのサルディーニャ島にあります。ドイツオペラを発掘して上演して
いるそうな。いいなぁ。。。またもやイタリア行ってみたい病になりそうです。